あれから6年

スキー場で暴走スキーヤーにぶつけられて両膝靱帯損傷の憂き目に遇ったのが2000年2月6日(詳しくはここと、ここをご覧下さい)。今年で6年になる。もちろん両膝は完治しないままだが、それでもスキーは出来る。コブ斜面を除けばどんな斜面も自由に滑れる。うれしいことだ。

昨日、定年退職の先生を送るテニス大会があった。テニスをするのは6年ぶりだ。重力を借りて斜面を降りるスキーと違って移動するのはすべて自前なので膝の爆弾がおそろしい。

試合はダブルスだ。ペアの方には申し訳ないが、ここで膝を痛めると再起不能になりそうなので、周囲2m(要するにラケットが届く範囲)以上の球はすべて見逃す。

からだの記憶力というものはすごいものだと実感する。自分でいうのも変だがサーブには自信があった。テニスを始めて約20年間、試合はサーブだけで勝っていた(だから当然勝率は低い)。6年ぶりのサーブはおっかなびっくりだったが、ちゃんと入った。エースも取れた。実に不思議な感覚だ。頭で思い描いた場所にきちんと球が飛んで行く。愉快だ。

ところが色気を出すと突然サーブがネットに掛る。球が私のこころを知り尽くしているようだ。おっかなびっくりのサーブが見事に入り、気力満々ののサーブがネットに掛るというパラドックス

6年ぶりに3試合もした。今日は腹筋が痛い。サーブで使った筋肉だろう。膝もホンのちょっと痛む。色気を出した天罰だろう。それでも気持よい疲労をいま安楽椅子に坐り、推理小説を読みながら味わっている。両膝よ、これからも頑張ってくれ。