2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

施釉

ああ、やってしまった。唐津のひとが掘った長石で長石釉を作ったのだけれど、どういう性質なのかどろどろしてとてもひしゃく掛けはできない。筆で塗る。高台内にも塗ったのですぐに長板に乗せず、しばらく乾かしていた。もういいかなと胴を持った瞬間、絵に…

更に

崩壊はそれにとどまらなかった。 別な釉を施釉しているときのことだ。長板を見ると、あれ? 縦に割れている。と思ってよく見ると きれいに底も抜けていた。底の一部が少しだけ薄かった。力学は正直である。しかし、この縦のひび割れは何故?原因が分らない。…

ようやく終り

6種類の釉をようやく作り終えた。試験用だからたいした量ではないのだけれど、なんやかやで意外に時間が掛かった。いや、時間以上に神経がくたびれた。理科の実験みたいで楽しいはずなのに……妙だな。この疲れはどこから来るのだろうか? 茨木のり子の詩、「…

釉作り

さて、重い腰をあげて次の窯に使う釉を作ろう。ほとんどが試験の釉なので大量には作らない。 詳しくはのちほど…… いつもおつき合い下さりありがとうございます。応援よろしくm(_ _)m 画像をクリックしてランキングサイトが表示されれば投票終了

口より鼻

胃の定期検診を受けてきた。 臆病ものである。本音を言えば受けたくない。 初めて鼻から入れる胃カメラを体験。口からしかやったことがなかったので最初はどうなるのかと少し緊張したが、やさしい看護師さんに言われるまま力を抜いていたら、あっという間に…

干す

今使っている赤ねんどは底割れしやすい。じわじわ乾燥させるしかない。まずは工房内で干す。色が少し白く変ってきたら外干しする。大体は作った順番に白くなって行く。ほぼ正直である。だが、中にはひねくれ者もいて、先輩を飛び越して白くなる。 今日、珈琲…

作り3日目

あと79個必要なので歩止りを見て140個ほど弾いておいた。半分ほど生きれば何とか間に合う。 訓練校のBamboo先生は大きな花活けの大量注文をこともなげにこなしている。それを陶芸家と呼ぶ。 私などは《とうげいか》の《と》の音がようやく出たかどうかの道程…

夜の行燈

日も暮れて辺りが暗くなると行燈の灯りがますますあたたかな色になって来る。

和服美人

午後、私は最後のひと山を作る。冬泉響の役者は和服に着替えて本番さながらの稽古に入る。 ぐっと束を握って、赤い鞘を向へ払ったら、冷たい刃が一度に暗い部屋で光った。凄いものが手元から、すうすうと逃げて行くやうに思はれる。(第二夜)

作り

午前、土を変えてぐい呑、湯呑を弾く。今日は気温が高い。削りは夕方になるだろう。 弾いている間、居間からは冬泉響の稽古する声が聞える。漱石の「夢十夜」の朗読だ。なかなかぜいたくなぐい呑作りである。 いつもおつき合い下さりありがとうございます。…

何とか削る

うまくすれば夜早めに削り、別な土で作り、明日午前削り、という算段を立てていたが無理だった。 結局削り終りが10時45分。もうひと山作る元気は残っていなかった。 作りはじめが午前10時だったので、この時期の削りには約12時間が目安ということか。 ま、あ…

カンカンカン

前に買ったタガネでは棚板にこびりついた釉がよくはぎ取れないので、別なホームセンターでタガネを買ってみた。こちらの方が先端の角度が鋭角だった。そのせいか釉が割合気持よく剥がれる。道具は大事だな、と思う瞬間である。気を取り直して、再び作りに入…

彫刻家になる

∴ん窯の五郎、しばらくはタガネとカナヅチを手に彫刻に専念か…… 藁灰釉のビッグバンである。 ま、これも100窯までの道程のひとつだ。藁灰釉は素焼しないとダメなようだ。もしかすると釉の貼付き以外に原因があるのかも知れないが……。 また、釉の融け方も十分…

窯焚き

この間弾いたぐい呑がまだ残っているので、いい感じの藁灰釉で焼いてみようと思う。 早起きして作業を開始したのはいいのだけれど、いざ窯詰め!の時、そう言えば横穴の栓が折れてバーナー口に落ちていたっけ、と大事なことを思い出した。 トングや火箸で取…

気まぐれな火之神

前回と同じ設定で焚いているのだが、昇温速度がまったく違った。天候によるものか、灯油バーナーの気まぐれなのか……こんなに違うとどうにもならない。 だから窯焚き一生と言われるのだろう。 さて、あの藁灰、色味では十分に融けていたが、融けすぎて味なし…

窯出し

最近、外してばかりである。 ま、失敗は成功の母。於保久母焼には母がある。 めげずにがんばろう。しかし、締切があるからなあ。 今回、藁灰釉試験でよさそうな結果があったので次回試してみよう。ただ、すり鉢で作った釉と大量に作る釉にはどうしても差が出…

鎮火

今回は中性炎SK8が目標だったので1250度で1時間と少しねらして9時半鎮火。 果たして結果はどうか。試験がいろいろあるので開けるのが楽しみでもある。 やきものはいろいろな形でいろいろな資料が開示されている。だが、土だってまったく同じものはないし、釉…

窯焚きの一日

昨日は、これまでのいくつか(いくつも)の反省を踏まえ、慎重に施釉計画を立て、施釉を行った。 今回は釉の試験、土の試験が23種類あるので、混乱しないように私なりにしっかり控えを取っておいた。(〜〜混乱は私の特技である〜〜) ちと寝坊して、7時点火…

動かぬもの

ゆうべたまたま映った番組がNHKのプロフェッショナルだった。群馬県警の鑑識官が紹介された。 たった1mmの塗膜片から加害者の車両を特定する。事故現場の路面からそれを見逃さず採取する能力も素晴らしいが、1mmの破片を裁断し、3層に塗られた塗料を特定する…

ゆれる

からりと晴れた月曜日……というわけには行かなかった。薄曇である。外干しする。 知合いからさくらモールで近くの陶芸家が二人展をやっていると教えてくれた。ちょっと見に行く。 空があやしい。雲が大分低くなってきたので急いで戻る。 少しすると雨になった…

今日も一日

開幕作り。登場人物、一人を除き全員集合した今日、昨日の開幕をさらに煮詰め、いい感じに決まった。 謂わば舞台の取っ手がついたと言える。取っ手が付くと、次の場面、次の場面と粗決めが気持よく進む。 何とか前半部は決まった。 こうやって舞台世界に身を…

開幕作り

今日一日は冬の公演「鈍色恋唄」の開幕部分の稽古に費やされた。始めよければ終りよし、というわけではないが、少なくとも開幕が決まると舞台全体の気配が感じられるようになる。 動くものの奥にある動かぬものが見えてこないと芝居はできないのだ。 まだ見…

ふたたび作り

昨日につづいて作りと削り。 今日は久しぶりにもぐさ土で弾いた。この弾き味、削り味。快感である。 だが、問題は釉である。志野を焼くことはないので釉をどうするかいつも悩まされる。 いつもおつき合い下さりありがとうございます。応援よろしくm(_ _)m 画…

作りと削り

最近ありがたいことに晴の日が多い。 気を取り直してふたたび作りに入る。 午前に弾いて、夕方削る。 50個が玄界灘(ちなみに駄洒落)。今日はちょっとだけ多すぎた。集中力が切れない程度のほどよい量がいいと思うようになった。確かに数を弾いて、数を削る…

山の人

「阿弥陀堂だより」読了。 映画で見てから小説を読んだので、作中人物が役者が演じていた人物と重なってしまう。そこに違和感があった。映画を撮るというのはそういう違和感を同化することなのだろう。それは自分で書いた台本を芝居の公演に向けて稽古に下ろ…

読む時間

「阿弥陀堂だより」を読んでいる。映画より小説の方がよい。もちろん映画もいいのだがどうしても画像重視になってことばがおろそかになる。すべて原作の小説が映画に勝るとまでは言えないが、少なくとも「阿弥陀堂だより」は映画では気付かなかったいくつか…

ちょっとだけ後始末

棚板補修のつづきをした。どうもボロ降りをしているような気がするのである。もしかしたら釉そのものの素性でそうなっているのかも知れないが、疑うべきは罰することにして、裏面を丁寧に拭いて、アルミナが付かないよう、ツクを間に入れて重ねて保管するこ…

後始末

というわけで今日は至るところ釉が流れてしまった棚板の補修。タガネでカンカンとこびりついた釉を剥がす。もっと盛大に流れていると却って剥がれやすいのだが、薄い皮膜で流れているので手こずる。 先ほど終了。 水酸化アルミナと蛙目を7対3で混ぜて何回か…

窯出し

今回は無残な結果に終った。う〜ん、混ぜた原土の鉄分が安定していないのかも知れない。もう一度試験してみるしかない。以前試してみて結果がよかった美濃の赤土を使ってみようかとオリ陶業のホームページを見ると、12月で閉鎖と出ていた。また、粘土屋さん…

夢十夜稽古

わが桐生市にある国指定重文の歴史的建造物、彦部家住宅で11月27日13時より当家の秋の催し物の一環として行われる朗読公演「夢十夜」の最初で最後の現地リハーサルを行った。見学者も時折あるのでそのすきを縫っての稽古である。 古い屋敷には不思議なオーラ…