2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

今日のシェイクスピアは『リア王』

¶あらすじを読んだだけでも、この悲惨な物語にことばを失うだろう。1681年、ネイハム・テイトがハッピー・エンドに改作(改悪?)して以来、じつに1838年まで、シェイクスピアの原作は舞台に上ったことはなかった。こういう上演史は、この作品の衝撃…

「掌のうつわ展」終了

¶いつものように悲喜こもごもの裡に三日間がすぎていった そして、いつものように自分のいたらなさを実感させられる展示会だった ちょっと休養して 負のオーラを拭い去って 陽気を工房に入れて 10月の茶碗展に向かおう かな いつもおつき合い下さりありがと…

かまきりの子供

¶ 週末に迫った「掌のうつわ展」の準備で器を水洗し干していると、器の上でなにやらうごめくものが!よく見るとかまきりの子供だ工房の周りにはかまきりの卵があちこちにあるから、こういうかわいらしい場面に時々遭遇する器は昨日窯出しした藁灰釉湯呑素地…

「掌のうつわ展」のお知らせ

¶ 恒例の「掌のうつわ展」今年も開催します!日時:6月21日(金)~23日(日)午前10時~午後4時 場所:群馬県桐生市本町2丁目6−32 有鄰館洋酒蔵 今年は斑唐津、朝鮮唐津系の食器を中心に展示販売します ぜひ足をお運びください いつもおつき合い下さり…

今日のシェイクスピアは『十二夜』

¶ オーシーノがふともらす「甘い切なさ」(sweet pangs)こそがこの劇の味わいだ。シェイクスピア喜劇、いや、世界喜劇の最高傑作である『十二夜』にとって、何よりの収穫は、劇場の枠組みを最大限に利用して、浮世ばなれした恋の国イリリアをのびやかに立ち…

今日のシェイクスピアは『ハムレット』

¶ 『ハムレット』は、一応は復讐劇である。しかし、よーいドンで一直線にゴールに向かって進む劇ではない。というより、ゴールはあるのか、向うに見えているのか、よく分からない劇だ。そういうはっきりとした目的をもった劇として考えようとすると、この作…

今日のシェイクスピアは『トロイラスとクレシダ』

¶ 恋に対しても、戦争に対しても、幻滅感たっぷりに描いた作品。『ハムレット』で人間の内面宇宙への問いを追究し、『十二夜』で恋の甘い切なさを極めつくしたシェイクスピアは、新しい領域に向かおうとしていた。だが、まだ、方向性は定まらず、恋も、名誉…

今日のシェイクスピアは『空騒ぎ』

¶この劇には善意と悪意、二種類のだましの罠が仕掛けられる。害のない罠にはまるのはベネディックとベアトリスだが、最初はそれとは知らずにだましの罠にはまって恋仲になったふたりは、それがだましと知ったあとでもなお、恋の演戯(そして、遊戯)をつづけ…