窯出し

久しぶりの窯焚き

瀬戸では「菊練り3年、ろくろ10年、窯焚き一生」という言葉があるが、つくづく「一生」の重みを感じる今日このごろだ。

よく見ると藁灰釉がまだ完全には融けていない。還元が弱かったため唐津の土味が十分に出されていない。
一方、口周りは鬼板の吹き出しもよく気に入っている。口の角度はちょうどよくできた。欲を言えばもっといびつな作行きがよい。楷書より行草の方が面白い。分ってはいるのだが、手が勝手に動いてしまう。もっとろくろは遅く、かぎりなく遅くがいい。腰が悪くなければ、蹴ろくろでやりたい。あれは緩急があっていい。