琥珀の繭

初めてのメール参加VIゼミ

¶ 少し前からOG有志でVIゼミを始めた しかし、遠距離だとなかなか集まれないのでゼミの方式を大変革近場のゼミ生だけ山房に集まり、遠い人はメールでエッセイを提出 これなら距離に関係なく参加できる その場の空気は吸えないがエッセイを書く楽しみ、そして…

君看双眼色

∴ 山が山だと言ったわけでもないのに 山がある 情の力というものがある。それは否定しない。どんなに理路整然としたことばも貫けない心に情は春の雨のように染みわたる。いや、春の雨以上の浸透力を持つ。 それをe.e.cummingsは nobody, not even the rain, …

一年を振返って

∴ 久しぶりの太陽 発電している実感 昨日の朝の番組「ボクらの時代」は震災直後から支援活動をつづけている三人の語りだった。。中には被災者もいる。聞いて思う……ことばが追いついていない。一度収録したものの内容に心残りがあり収録し直したものだそうで…

ありがとう

∴ ある ここにある おめでとう、ではなく、ありがとう!いろいろなことがあってあまり大きな声であけましておめでとう、という気持にはなれない元旦である。それよりは、あけましてありがとう、と言いたい。ありがたい、今あることが稀なしあわせという実感…

あまりに多くのことが

∴ 風もなく 陽射しが心地好い 多謝 In seed time learn, in harvest teach, in winter enjoy. (William Blake) 種蒔の時には学ぼう。刈入れ時には教えよう。冬になったら楽しもう。あまりに多くのことが起るとひとは混乱して動けなくなるか、とりあえず何か…

掃き出し

∴ 粘土の削りカスを水簸する 久しぶりの仕事だ 先日、芝居の稽古で公民館の和室を使ったときのこと、前に使用した団体がどういうわけか小さな砂利を所々に落していってくれた。裸足で踏むと痛い。そこで箒で掃いたのだが、畳から縁側へ掃き出し、そのまま庭…

愛する

器を愛する、ということばがある。愛車ということばもある。だが、待てよと思う。車を丁寧に洗い磨き上げるひとがいるが、私にはできない。大事に乗りはするが、そういう意味では愛していないのかも知れない。では、器の場合どうだろう。少なくとも車同様私…

世界を見る

恥を忍んで白状すると歴史はもとより現在の政治情勢にも疎い。 たまたまF1の開幕戦バーレーンGPが国内の騒乱のため中止になりそうな状況に陥ったことを知り、中東やアフリカに目が行った。 現地から投稿されるヴィデオや写真は衝撃的なものばかりである。 こ…

同じ味

毎日珈琲を飲む。 同じ豆を同じ粒度で挽いて同じように落すのだが、同じ味にならない。味覚は体調に左右されやすいのかも知れないが、奥が深い。 茶碗も同断である。なかなか同じ味わいのものが弾けないし、焼けない。と、ここまで考えて立ち止まる。同じ、…

情熱について

同じことを長年つづけているとそういう間違いはしないものだが、楽しいことを熱心にやることを情熱と勘違いしているものがいる。楽しいことは、むしろ、熱心にやるなと言う方が無理難題である。そういうのは一種の熱中症であって情熱ではない。好きだという…

この世

最近ふっと感じることがある。この世は広いけれどあの世に比べると実に小さいのだと。この世の時間空間宇宙空間すべてをひっくるめても、たぶん、あの世の(あの世のことは分らないからこの世のたとえ話で言えば)茶の間の湯呑についたひと滴にも満たないの…

動かぬもの

ゆうべたまたま映った番組がNHKのプロフェッショナルだった。群馬県警の鑑識官が紹介された。 たった1mmの塗膜片から加害者の車両を特定する。事故現場の路面からそれを見逃さず採取する能力も素晴らしいが、1mmの破片を裁断し、3層に塗られた塗料を特定する…

山の人

「阿弥陀堂だより」読了。 映画で見てから小説を読んだので、作中人物が役者が演じていた人物と重なってしまう。そこに違和感があった。映画を撮るというのはそういう違和感を同化することなのだろう。それは自分で書いた台本を芝居の公演に向けて稽古に下ろ…

つらつら

ルネサンスの思想家ニコラウス・クザーヌスの言葉 discordia concors (不一致の一致)の通りこの世は不調和な調和、あるいは、調和する不調和のただ中にある。問題はその中にどうやって自分の落しどころを見つけるか、である。たとえば『ロミオとジュリエッ…

納棺

身内の納棺に立ち会った。 亡くなったとはいえ、今まで寝ていたままのすがたを見ると眠っているひとと見まごう。なきがらはまだ私たちの側にあった。 そして、納棺の儀が行われる。 棺に身を隠した故人はもう決定的にこちらの存在ではなくなっていた。だが、…

引越前夜

何ごとにも終りがある。私の放浪もこれで留めになるのだろう。たぶん。 2年前、やきもの修業をした瀬戸を離れる前夜、暮した町の周辺を歩き回った。2年弱の生活が10年以上にも思え、感無量だった。もうそう何度も訪れることはないであろう町並みがある種の感…

つらつら2

ときはやすやすとひとをならくにつきおとすが ときはまたやすやすとひとをうちょうてんにさせる いいちゃわんがやけたとき アルハンブラがうまくひけたとき だいほんがしあがったとき ムーンウォークができたとき あえないとおもっていたひとにあえたとき な…

つらつら

ときはわたしのえいえんのたしゃ ときはわたしにわたしをわたす ときはわたしのてんてき ときはわたしをもてあそび すこしづつすこしづつほろぼしてゆく それなのに いや、それだから ときがなければわたしはない だが、わたしがなくてもときはある りふじん…

霧雨の朝

雨垂れの音はしないのに、車が通ると水しぶきの音がする。 ゴミ出しに出たら霧雨が降っていた。晴れないと買いに行けない建築資材がある。これがないと防音断熱仕様の寝室が仕上がらない。明日は晴の予報なので期待しよう。 昔のドラマを見返していたら、気…

今日の名句を見ていたらキング牧師の激しいことばに出くわした。 A man who won't die for something is not fit to live. (Martin Luther King, Jr.) 何かのために死のうとしない人間は生きるに値しない。ときにはこんな風に世紀の偉人に喝を入れてもらわな…

よい偶然=happy

そうして私はよい偶然のおかげで今はとてもhappyと言えます。 内容のない、しかも、絵もない絵草紙ですみません。 いつもおつき合い下さりありがとうございます。応援よろしくm(_ _)m 画像をクリックしてランキングサイトが表示されれば投票終了

Are you happy?

何が起っても不思議のないのがこの世だ。 そして、誰にもかならず起るのが死だ。 にもかかわらずあまり備えが出来てないのも死だ。 ン?私だけ? happyはhap(偶然)に由来する。そう考えると意味深長なことばだ。 あなたは偶然ですか?はい、私は偶然です。…

とんでもない深み(つづき)

このあいだの話は議論の途中から始めたので訳が分らなかったかと思う。 別な角度から考えてみる。 道元は仏道に入ってからずっと解決できない問題に悩まされていた。名のある師をたずねてまわるのだが当時の日本に正面からその問に答えられる僧侶はひとりも…

とんでもない深み

維摩詰が疾んだ。釈迦は弟子をお見舞いに行かせようとするのだが、みな維摩詰にやりこめられているので尻込みする。最後に文殊師利菩薩が大役を引き受ける。だが、見舞いに行ってみると維摩詰の病いは普通の病気ではないことが分る。 インドの人たちは気が長…

こだわりとこわばり

今日は朝から調子が悪いので休養だ。 家でぼんやり時をすごしながら考えた。 こだわりはいいものだ。でも、こわばりはいやなものだ。この二つの差はほとんどない。朝焼けと夕焼けの違いのように見る側の気持の違いだけかも知れない。未来への思いと見ればこ…

扉は開けた分だけ開く。まさにその通りだ。私の扉はまだ半開きだ。あと5mmほど開けてみよう。5mm拡がった景色を見てみよう。 いつもおつき合い下さりありがとうございます。応援よろしくm(_ _)m 画像をクリックしてランキングサイトが表示されれば投票終了

思うことと知ることと

何だか小林秀雄のエッセイの題みたいになったが、やきものをやってみて窯が下す鉄槌が身に沁みる。 思惑はあれもこれもある。だが、そんな人間の頭が届く思慮の範囲の狭さを窯はいつも教えてくれる。 釈尊の掌中にありながら世界を駆けめぐっていると思い込…

おもてとうら

表が表裏の対ではなく、かつての語形「おもつへ」から「主」や「思」と関連があると指摘したのは坂部恵氏(『仮面の解釈学』)だが、裏もまたおもしろい成り立ちをもっているようだ。 ふと、ひとに背いたり、約束を反故にすることを「裏切る」と言うのはどう…

覚悟のことば

何気なく見ている再放送の連続ドラマの一場面ではっとさせらた。よく人生80年とか言うじゃない。私はね、長いこと病棟ナースやってて人の生死に関わってきたの。だからね、当り前のように明日が来るなんて考えたことなかった。それでね、今日思ったことは今…

イメージの詩

敬愛する拓郎の歌詞に 誰かが言ってたぜ 俺は人間として自然に生きているのさ 自然に生きるって わかるなんて なんて不自然なんだろう (「イメージの詩」より)というのがある。自然であろうとなかろうと、自分がどう生きているか分ること自体、とても不自…