つれづれ
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午前晴
午後曇
春の天気はゆうらゆら
後輩が今日、文学部の教壇に初めて立った。さっそく授業の模様を伝えに来てくれた。
話を聞いていると、私が教えていたときと少し時代が違ってきているなと感じた。私が学生だったときとは隔世の感がある。
気ままにバックパッカーで世界旅行を楽しむ。日本に帰ると週のほとんどはアルバイトに費やされる。
それで成り立って来ているのだから日本という国は奥が深いというべきか……国を挙げて、気の長い教育システムを持っているというべきか。いや、そんなだから震災復興や放射能汚染という未曾有な出来事を前に立派な大学を出た秀才たちが何もできずにうろたえているのかも知れない。
とにかく日本には大学が多すぎる。現状の10分の1くらいで十分なように思う。三島由紀夫は東大を動物園にしろと言った。東大が動物園になる。京大は水族館にでもなるのだろうか。早稲田は昆虫の森に、慶応は植物園……。
そういう状態を100年くらいつづけたら、なにがなんでも勉強したい学生のための大学が一つ二つはできるに違いない。