時の長さ




曇り空
寒空
虚空
秋の空

いつも思うのだが時間の長さは伸び縮みする。
二年の一度の有鄰館蔵芝居、一昨日終わったばかりだというのに実感ではもうひと月くらい経ったような気がするから不思議である。

芝居作りの最中は日常とはまったく違う時間を生きているようだ。やきものではそういうことを感じることはない。

舞台という世界独特の時間感覚である。だから私たちはいつも二重の時間を生きている。例えば6年前の出来事を思い出そうとするとき、大抵は6年前つまり2007年にはどんなことがあったっけ……ああ、瀬戸の訓練校で奮闘した年だ……だから……そんな具合に記憶が展開する。だが、芝居を思い出そうとするときは別の回路に入る。「吊し柿」の前が「眼は横」、その前が「鈍色恋唄」、その前だから「拶所」かな、いや、一年ブランクがあるはずだから……などと結構右往左往する。公演の年と暦の年が記憶の中でぴったりとは符合していないのだ。それで別段生活に支障はない。むしろ二とおりの時間を生きられるから贅沢きわまりない。舞台時間に感謝である。


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