厄落し

晦日の買い出しで伊勢崎の西部モールへ行った。そこにとんでもない災難が私を待ち受けているとも知らずに。入口には濃いグレーのショッピングカートといっしょに、しゃれたデザインのショッピングカートが用意されていた。銀色の、奥行があまりないカートで、軽くて扱いやすい思ったのでそれを選んだ。買い物を済ませ、カートを押して車道の向うにある駐車場へ向かう際、路面の変化にカートの車輪が対応しきれなかったのか、突然前輪がロックし、前に進む勢いで私は宙へ舞い、全身がジャックナイフ状態のカートの手押しパイプの上で絶妙なバランスを取ってしまった。倒れるに倒れられず、もがいていたが、ついに均衡が崩れ、カートごと左横にもんどり打って倒れた。

買った物が散乱する。私はうめく。二人ばかり通りがかりのひとが散乱した品物をカートに入れてくれるが、私は声も出ない。動けない。

とにかく痛い。車に轢かれなかったのは幸だったが、痛いのはどうしようもない。宙に浮いたまま必死に考えていたのはスキーで傷めた両膝の靱帯を守ることだった。おかげで靱帯は無事だったが、太ももの筋肉に打撃が集中した。全体重が細いパイプ一点に掛かったので、痛くて歩けなくなってしまった。とほほ。

ついてない。ま、両脚でなくて良かったと思おう。これをもって還暦の本厄落しとしよう。ちょっと痛い厄落としだが・・・。ま、明日には復活するだろう。