宝来軒再訪

一度食べて美味しく感じても二度目はがっかりすることがある。理由はいろいろだろう。そもそも二度目というものは陳腐なのだ。逆に期待過剰ということもある。とにかく、二度目の試練をくぐって初めてラーメンはその定座を獲得する。

結果は王座だ。うまい、のひと言に尽きる。もちろんスープも完食した。

しかし、それにしては並んでいるひとが少ない。これまた二度目の試練を通過した「万里」では長蛇の列ができていた。あの分では1時間近く待つだろう。宝来軒は3分くらいしか待たなかった。でも、美味しさは同格だ。

美味しいラーメンは食べたあともずっと美味しい。一日中幸せでいられる。だから、食べた瞬間美味しいと思っただけで判断を下してはいけないのだ。その後一日を爽やかな濃密さ(oxymoron!)の中で過ごせるかどうかを吟味しなければならない。

これで二度目の感動を与えてくれた店が佐野では「大ちゃん」、「万里」、「宝来軒」と3軒になった。