雨の日は気分が低調〜雪のないSnowman

私としては朝早めに出勤して釉の試験用ぐい呑を作ったのだが乾かないこと甚だしい。夕方、今日の削りは断念して、布を掛けて明日に廻すことにした。
昨日は曇だったがそこそこ乾いてくれた。雨となるとこうも違うか・・・。

粘土だけではない。気分も天候の変化に敏感だ。ふと頭に浮かんできた詩の一節がある。


Yesterday was a dance of flakes
Waltzing down, around, and up,
But today is lull and smudge, today
Is a man with a pipe that will not draw.
 ('The Snow Man' by Louis MacNeice)
昨日はひらひら 雪の踊り
下へ下がり、ぐるっとまわり、上へと上がる雪のワルツ
でも、今日は動きのない、ぼやけた日
つまったパイプを口にくわえた男のような日
私の好きなアイルランドの詩人、ルイス・マクニースの「雪だるま」の一節だ。

詩を訳すのは無謀とも言えるが、それなりに楽しいものだ。常に新しい発見があるから。語句が置かれた場所で文法的意味を発生する西欧の言語と、「てにをは」によって語句の差配を行う日本語との違いは、単に文法の違いだけではすまされない差異がある。吸っている空気の差とでも言おうか。一日中やっているだけの根気も技量もないが、このくらいだったら愉しめる。

同じ詩人の'Soap Suds'も絶品だ。

今日は動きのない一日。釉の試験用のぐい呑を作り、待ち時間に化粧土を作り、コテを作り、そのまま家に帰って来た。それだけの日。さて、夕食だ。