迷走の果て

道を間違っていたことに気付いた。ずいぶん長いこと迷い道に入り込んでいたのだ。
一種の職業病(前職)か、それとも、生来の傾きか、無意識のうちに規範であろうとしている自分がいる。インストラクターならそれでいいだろう。しかし、それではものつくりにはなれない。
規範へと向わせるのは何だろう。原理主義か?見栄か?おそらく両者が互いにからみ合っているのだろう。
ものを生み出すのは規範ではない。創造の世界は規範からは生まれない。それは自分が一番よく知っているはずだった。
舞台の世界で独創をかたどるのは鬼の狂気である。逸脱の乱舞である。
論文の世界でも同じだ。発見の導きとなるのは規範ではない。そんなものは掃いて捨てるほどある。自分の中に沸々と沸立つささやかな疑念から、横たわるテクストをトーテムのように打ち立てようとする凶暴な意志。クザーヌス風に言えば、暴力的親和。
もちろん、底に規範はある。だが、向う方向が真逆だ。
規範があってものを作るのではなく、ものを作るために規範が必要なのだった。
そのことをすっかり忘れていた。Bamboo先生のひと言がそれに気付かせてくれた。多謝。先達はあらまほしかな、である。
ロクロがうまく挽けなくてもよいではないか。別にロクロのショーをやるわけではない。全くロクロが挽けないわけではないのだ。自分が作りたい茶碗を作りたいように挽ければよい。
規範の修得ではなく、むしろ、独創の会得へと向おう。

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