施釉

釉のほとんどは大分前にポットミルを使って作ってあった。その他必要なものは昨日、あぶりの最中に調合しておいたので、すぐに施釉に入る。
順調である。
と思っていたら大事なことを忘れていたことに気付いた。
後の祭りである。
今回は斗々屋には灰を下地に掛け、そこに斗々屋釉を二重掛けするつもりだったことに気付いた。
ところが茶碗を裏返して、筆に水を含ませ、高台と高台脇の縮緬を湿らせてから施釉、といういつもの手順をやっていた。
幸いなことに大道土で作った小鉢が二つ、別な釉を掛けるつもりでよけておいたのがあった。かろうじて二重掛けも試せた。
ま、やってしまったことは仕方ない。ポットミルで摺った斗々屋釉がどんな出来なのか試すいい機会だ。今までと同じやり方だから比較しやすい。
ということにしよう。
健忘症健在。
これからは自分の記憶をしっかり疑い、ちゃんとメモしてから施釉しよう。
さて、そろそろ窯詰めに出掛けようか。