窯焚き

昨日、夏の炎天を思わせる暑さのなか、とうしゅう窯のガス窯を借りての窯焚きをした。
9時過ぎまで焚いていたので今日一日寝かせて明日午前の窯出しだ。
面白い発見をした。
今回はOF気味の中性炎で焚いた。
今まではどちらかと言うとRF気味の中性炎が多かった。そこで最後の酸戻しをすると必ず温度が下がった。
ところが今回色見の具合を見てOF過多の気がしたのでダメ元で最後に還元気味へ振った。すると、これまでは還元へ振れば昇温したのに、温度は下降した。ややOFへ振り戻すと昇温が始まる。
今までとまったく逆な現象が起きたのだ。
おそらく炉内では、雰囲気を変えるとそれを元に戻そうとするホメオスターシスが働くのだろう。そのために熱量が失われ温度が下がる。だから雰囲気をそれまでの状態に戻すと昇温する。
仮説にすぎないが・・・
 
話変って・・・
窯焚きの途中で劇団員が陣中見舞いに来てくれた。
そこであれこれ話しているうちに思い至ったことがある。舞台に乗るには資格が必要だ、と。
もちろん、演戯が出来る、歌が歌える、踊りが踊れる、といった能力は最低限必要なのだが、では、演戯も歌も踊りもうまければいい役者になるのか、というと必ずしもそうではないのだ。そこに資格の入り込む余地がある。資格といっても免許のような公のものではなく、もっと内奥のものだ。それは、いい言葉が見つからないのだが、喜びの探求心とでもいうのだろうか。これは観念の探求心ではなく情念の探求心だ。
舞台に必要な技能は稽古である程度習得できるのだが、この快楽の探求心はどんなにきびしい稽古をこなしても会得できない。こればっかりは窯の炉内での出来事と同じように、己の魂の内奥での出来事なのだ。
舞台に乗るにはこの探求心が条件となる。これさえあれば多少の技術不足は補えるように思う。



いつもおつき合い下さりありがとうございます。応援よろしくm(_ _)m
画像をクリックしてランキングサイトが表示されれば投票終了


人気ブログランキングへ



にほんブログ村 美術ブログ 陶芸へ