しかし、である

落着いて底割れの土のうつわを観察してみる。
柿の蔕は全滅に近いが、塩笥はまったくの無傷(焼いたらダメの可能性はあるが……)。
とすると高台の厚みで割れたと見るのが妥当か。塩笥はもともと茶碗に比べたら小ぶりなので全体が薄造りである。この土の収縮の速さあるいは度合のせいで厚みがありすぎると割れるのだろう。
もう一度実験してみよう。しかし、茶碗はそんなにぺなぺなにはできないしなあ。ある程度底に重量感があった方が手取りがよい。重すぎるのはダメとしても、軽すぎるのも興ざめなのだ。
原料の見直しも必要かも知れない。1年前は同じ調合で問題なかったのだから。