いよいよ沙翁寄席
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なぜか正規品よりアウトレット商品ばかりが増えて行く明日の窯出し市。目玉の7寸角皿はまだ窯の中で出番待ちである。これがこっちへ転ぶかあっちへ転ぶか……それが問題だ。
私のシェイクスピアについての信念……シェイクスピアは声に出して読んではじめて面白さが分る……を引き継いでくれる教え子、三宮 薫(さんぐう かおる)さんがエディンバラ大学院での演劇学研鑽と、日頃の舞台経験の成果を今日午後3時、「沙翁寄席〜シェイクスピア読演会〜」という形で披露してくれる。
楽しみである。
私にその力があったらやってみたいのだが、如何せん小心者である。その上大根役者ときているから、そんなたくらみは夢のまた夢である。大根は舞台に載るのではなく、まな板に乗るべきなのだ。
というわけで私は脇役に徹し、この企画は三宮さんに丸投げした。まずは喜劇から出発する。今日の出し物は『間違いつづき』The Comedy of Errorsである。
すでに山房でリハーサルに余念がない。一方、私は明日の窯出し市の準備に余念がない。忙しいことはよいことである。