どんより
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晴の予報だったのに、曇天
時に雨まで降る
壺のような日
去年から私を悩ます「くらくら症候群」のおかげであくせく暮す習慣からさよなら出来た。
9月から飲みはじめた脳内血流を改善する薬が少しづつ効いてきたのか、最近は調子のよい日もときにある。悦ばしいことだ。
ただ、タイムリミットがある場合はそうそう悠長なことを言ってはいられない。暮の窯出し市の器がまだまだ揃っていない。
昨日の窯出しは勉強窯だった。いいものもあったが問題続出でもあった。
今日は昨日弾いた茶碗や飯碗などを削っている。茶碗はなんとか乾いてきたので1時頃ようやく削れるようになったが、その他の器はまだ削り頃にならない。
八木重吉の詩に「壺のやうな日」というのがあるが私のイメージは重吉とはまったく違い壺のような日は今日みたいなどんよりした不活発な日だ。壺の中に閉じこもったような感じだからだろうか……
なんだか、暗い話題になってしまった。
他の器もすべて削り、ひと休みしていたら何となく作りたい気持がふつふつと沸いてきたので、では、懸案の7寸中鉢と片口を作りましょうかとろくろに向う。どのみち今日は削れない。だったらなるべく遅くに弾いた方が発泡スチロール箱にいちいち入れないでも明日朝にはちょうど削り頃を迎えることだろう。一応あとで口がある程度固まってきたら新聞紙は掛けておくが……