日本の原風景


稔りの秋だ。何度見てもこの光景はいい。黄金色の田、まだ緑が混じった田、さまざまだ。

また、稔った穂が整然と並ぶ田もあれば、無惨に倒れている田もある。たまたま近くで稲刈りをしていたひとに聞くと、黄色いのは早稲で、他のより10日ばかり収穫が早いという。それから、倒伏の田を無惨と思ったが、稔りのよいものほど倒れやすいそうだ。「うちのは実が小さいから倒れない」と笑いながら話してくれた。ふーん、あっちの方が収穫が多いのか……

雑草だらけの田もある。おそらく無農薬農法の田だろう。逆に考えればまったく雑草の生えていない田は除草剤で雑草を駆除しているということだ。DASH村ならカルガモ農法と洒落込むところだろうが、見渡す限りの稲田にカルガモが群がり雑草を食べ回る姿はあまり現実的ではない。そうなったらウンカのごときカルガモをどうやって飼うのだろう。でも、そういう田植後の光景を見てみたい気もする。

田の一角に、さりげなく植えられている変わり種を発見した。穂が黒い。これは何という品種だろう?