Monkey Magic
私の借りている部屋ではファミリー劇場というチャンネルが見られるようになっているのだが、そこで今週から西遊記が始まった。夏目雅子が三蔵法師を演じているドラマだ。のどかな時代だったのだな、と思う。まだ貧しい時代でもあったかもしれない。セットや特撮など実に貧相で今とは隔世の感がある。でも、面白い。この間の香取慎吾のリメイク版は一瞬で見るのを止めたが、この貧しい西遊記は、どこが面白いのか分らないが、あるいは、単なるノスタルジーに過ぎないのかも知れないが、面白い。
いかにもセットと分る狭い空間で演じていることが妙なリアリティを生んでいるのかも知れない。現代ならすぐにCGを使うだろう。確かに自由自在な映像を操作できる。だが、CGには距離感もないし、臨場感もない。見るのは人間だ。人間はCGを寸時にCGと見抜く直感がある。すごいことだとは分っているが、そのすごさが人間を超えているために現実感を得られないのだ。
私は芝居でも大劇場より50人くらいしか入らないような小屋が好きだ。役者の息使いまで手に取るように分るからいい加減なことができない。こっちも必死で見る。それがいい。大劇場だと、私は必ず、寝てしまう。
西遊記は全26話である。息が長い。9話完結の今とは大違いだ。今はみんな忙しいんだろうね。
私は暇だから26話つき合うつもりだ。
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