知っている道

知人を家まで送り届けた帰り、道に迷った。それほど通りなれた道ではなかったのだが、何とか帰れるとタカをくくっていた。
ああ、ここに出たか。
と、安心した。知った道に出たからだ。ところが進んで行くうちにあるはずのないT字路に突き当たった。
その辺からわけが分らなくなった。突然、異空間に迷い込んだ気分だ。なまじ知っていると思った道だったから落差は大きい。
日はとっくに落ち方角も分らない。てっきり南へ走っていると思っていた。しかし、頭上に出た道路標識には直進は赤城山と書かれている。意味が分らない。例えて言えば東京から大阪へ向っていると思っているのに、標識に直進は仙台と出たようなものである。実は北へ向っていたのだ。
どこでどう間違えたのか・・・。今はインターネット地図があるので、いくつかのポイントを覚えていさえすれば自分の辿った経路を追跡できる。分ってしまうと、な〜んだ、とつまらなくなる。ありきたりの日常に戻ってしまうからだ。
でも、久しぶりの愉しい迷子だった。
これからありきたりから脱することの達人、山田太一の連続ドラマがはじまる。タイトルは「ありふれた奇跡」。内容は敢えて見ないようにしているから分らない。奇跡がありふれているはずがないので題名からも日常からの逸脱が予感できる。果たしてどんな展開を見せてくれるのだろうか?

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