花見だより

今、花見から戻ってきた。役者たちはあずま公民館へ稽古に行った。
玉村運動公園はまさに絶好の花見日和だ。午前中は風がなく花吹雪にはならなかったが、ちょうど風が出てきたのでめったにない花吹雪の下ので花見となった。

花見に選んだのはこの土手だ。さしづめ『夏の夜の夢』風に言えば


We'll rest us, Hermia, if you think it good.
というところか。
土手はすでに花びらの毛氈が敷き詰められていた。

遅めのお昼を食べていると上からどんどん降ってくる。

お茶用のコップにもふりそそぐ。

まさに「初夏栄村奇譚」の

ゑたい=《坐ったまま》花びらをぐい呑みで受けると幸せになるって言ふのよ。
ナワン=タマルナナ ハナビラ シャラボラン シヤワセ。
の場面のようだ。
かくしてめったにない花びらシャワーの中での花見となった。

惜しむらくは妓娃尼さんは味噌作りの真っ最中、薫はスコットランド留学中で不在であった。



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