花見自粛に異議あり

今回の震災を受け、都知事が一杯飲んで歓談する状況じゃないとして花見自粛を促しているという。しかし、こんな状況だからこそ、静かな心で大自然の荘厳を愛で、その恵みに感謝すべきではないのか。花見イコール酒を飲んでのどんちゃん騒ぎという安易な図式は如何なものか。日本人はそんなに愚かではない。

むしろ、今こそ新しい花見が生まれる時である。

儚い花の美しさを見て、おごれる心を抱いていたことに気付けば、素晴らしい転機になるであろう。
あるいは、妖艶な桜の美を見て、数多くの名歌名句のこころに触れられるかも知れない。

何も大集団で花見をする必要はない。三々五々、穏やかなこころでする花見こそもっとも花を愛でる花見ではないだろうか?

義理で行く花見はなくてもよい。咲き誇る桜に、日本の美しさとたくましさを見に行こうではないか。