グッドラック




舞台に照明が入る
まぶしい
そして、熱い

やきものでも、芝居でも、時々感じる不思議な感覚がある。

それは作ってからある程度経つと、これって自分が作ったっけ?と思うのだ。その「ある程度」は時によって違う。一週間くらいのこともあれば一年のこともある。

今回の芝居は先週の月曜で一変した。日曜夜、このままでは初日を迎えられない、という悲愴な気分で稽古を終えた。その帰り道、ひらめいた……そうだ、あの場面は台詞を語るのではなくそれを歌詞にした歌にすればいいのだ、と。運転しながら曲想はほぼ固まった。山房に戻り、キーボードを横に和声を付けた。乗っているときはほとんど苦労せずにできる。1時間ほどで役者に配付する三声の譜面ができた。

月曜は祝日だ。午前の稽古でパート練習をし、午後、場面を通してみると、世界の色が変った。

たまにこういうグッドラックがある。これでぎりぎりセーフである。今思い返すとなんであの曲ができたのかまったく分らない。自分が作ったというより、受け取ったという感じに近い。おそらく、こういうときは造花の女神が微笑んでいてくれるときなのだろう。だから、余計に自分のものという感覚がない。

だが、どういうときに女神が上機嫌で微笑んでくれるのかはまったくもって不明である。




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