もぐら土
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車のウィンドウォッシャー液を補充するためボンネットを開けたら、何かがガサガサがとエンジンの下の方へ逃げていった。あれは一体何だったのだろう?気になる
裏庭にモグラがいる。
わが家と隣の境界はかなりあいまいで、謂わば雨水が流れる自然の側溝が境界線になっている。どういふわけかモグラ君、わが家の玄関のすぐ前の側溝に穴を開けてしまった。だから、雨が降ると屋根から落ちた雨水は裏庭をずうっと流れてきて、最後はその穴に音を立てて流れ込んでいく。中のモグラはどうなっているんだろう。かなり深い穴と見えてどんなに流れ込んでも一杯になることがない。穴から先はおかげでぬかるみにはならず、そと外から帰ってくるときも靴をよごさずに玄関に入れる。モグラ君に感謝。
雨が止むと、モグラは洪水状態のマイホームの復興を図るのだろう、側溝には穴を開け直す際に掘り出した大量の泥が山と積まれる。なかなか状態のよい土だ。これを見逃す手はない。大きな石や枯れ草などが混じっていないので使いやすそうだ。
これを粘土に混ぜて焼こうと思う。
というわけで今日の午後二時半、折しも猛暑日、最高温度の真っ最中に、扇風機だけの工房で、この土を瀬戸の貫入土にまぜて弾いてみた。
さて、どんなやきものができるのやら。もぐさ土ならぬモグラ土、ちょっと楽しみだ。