明日の窯焚きに向けて
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薄曇
餅を焼いて
小豆島の醤油の実力を知る
茶碗をあぶる。
今回の黄伊羅保試験は土を変えたのでどんな感じにあがるか楽しみだ。灰釉は灰の割合が多いほど気まぐれなのでどうなるかはまさに窯神のみぞ知る……である。
芝居の稽古の合間をぬって、今夜はひと月に一度の沙童会だ。ただひたすらシェイクスピアの原文を声に出す、それだけの集まりだが、英語の綴りを見るとそれが看板であれ広告であれ、声に出さずにはいられない私にとっては楽しい集まりだ。
今夜はシェイクスピアから逸脱してもっとも敬愛する現代の詩人Louis MacNeiceの名作Soap Sudを読むことにしている。石鹸の泡が意外な展開をして年月を重ねることの渋味を帯びた情感をかもしだす深い味わいの詩だ。
あぶり始めた時間が遅かったので施釉はどうやら真夜中にずれ込みそうである……