最後の追い込み






太鼓が鳴らない

稽古場での最後の稽古。終幕部分を手直ししたので、その部分稽古に専念する。明日からは有鄰館で仕込みになる。三日間は仕込み作業に費やすので舞台の稽古はほとんど出来ない。やや不安であるが、こればかりは仕方がない。合間合間を見て、歌の稽古や不安な部分をさらうしかない。出来れば金曜にゲネプロが出来ればよいのだが、照明の仕込み次第である。でも、土曜の昼に一度は通せるので本番は万全の態勢で臨める。

書道に意臨というのがあるそうだ。臨書のあり方で古筆の姿をそのままに写す形臨に対し、その精神を汲んで自らの書法で書き上げる技法だという。陶芸にも写しというのがある。信楽の陶芸人が先師のことば「古人跡不求古人求所求」を紹介していたが、まさに意臨のこころを詠んだものだ。

舞台でも同じことが言える。私たちの劇団は芝居というより演舞に近いので、いわゆる演戯そのものを写すことはあまりないが、土方巽の舞への姿勢に触発されて舞踏風にからだを動かすことはある。まだまだ未熟でとても意臨には達していないが……


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