窯出し
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快晴だ
和室の奥まで陽が入り込み
あまりの暑さにカーテンを引いた
去年の分を昨日焚いた。
誕生日祝いの灰皿を頼まれていたので今日がぎりぎりだ。やっと間に合ったのでやれやれである。
今回は1300度還元。めったにここまで上げないのでいろいろな試験をいっしょにした。その中で荒土と来待石釉の組合せがよかった。
初窯用の湯呑を外干しする。その前にすでに底にS字が入っている。ろくろでは細心の注意を払ったし、乾燥にも気をつかったのだが……
しかし、前々からこれって不良品なのだろうか?という疑問を感じている。唐津の作家にも堂々とS字入りの湯呑やぐい呑を展示している方がある。もちろん、そういう有名な陶芸家と同列には語れないのだが、土、釉、炎、ひとの一期一会の出会いでやきものが生まれることを考えると、使えないようなものは別として、Sはさほどの欠陥とは思えない。むしろ、ひとつの個性であるようにも思える。
しばらく悩んでみよう。