皮肉な夢見
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雪はお昼すぎに
雨へと変った
夢はよく見る。だが、見たということは覚えていても内容となるとぼんやりとしか思い出せない。
しかし、今朝の夢はちがった。
私はどこか見知らぬ町にいる。食事をし、お金を払おうとすると2円足らない。財布には札もない。仕方なくお金を下ろそうと一旦店を出て財布を確かめると隙間に5円あるのを見つける。店に戻ってお金を払う。そこでたまたま耳にした展示会を観に出掛けるのだが、道に迷って展示会場へ行けない。まずは食事をした店に戻ろうとするのだが自分がどこにいるのかまったく見当がつかない。隣に耳鼻咽喉科がある食堂を知りませんかとひとに訊くがラチがあかない。仕方なく車で家に帰ろうとするが、車をどこに駐めたかまったく記憶がない。
思い出せない、記憶をたどれない、そんなくるおしい気持のまま目が覚めた。
なにも覚えていないという夢なのに、内容をくっきり覚えているというのは皮肉なものだ。