アートフェスティバルに向けて
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晴天
富士山がくっきり見えた
すずめも腹が減るのか
食欲旺盛だ
やきもの作りは水とのつき合いが濃密だ。手に脂気のない私はあっという間にかさかさになる。それだけだったら保湿クリームで何とかやり過ごせるのだが、私の場合どういうわけか右手親指の爪の横にひび割れが出来てしまう。あかぎれのようなものだ。ここに水が入るとしみて痛い。仕方なく水絆創膏を塗る。だが、しょっちゅう水洗いを繰り返すので気がつくと剥がれている。
一種の職業病みたいなものか。
さて、今日は前回融けが甘かった器を焼き直している。同時に奈良から送ってもらった白土の試験用湯呑を弾いた。以前ぽくぽくと柔らかな風合いだったのだが品番が変って固い感触になってしまったのを修正すべく粘土屋さんから送ってもらった粘土粉をまぜて調整した。もう一種類別な土も送ってもらったのでそれも単体、ブレンドの2種類試験する。
とにかくやきものは不確定要素が多い。だからあれこれ試してみてある程度の方向性が得られたと思っても、ちょっと油断するとガツンとやられる。試験でできたのでいざ本焼!と気合を入れて作っても同じものは残念ながら生まれない。それを技術のなさと考えるひともいるだろうが、必ずしもそうではない。
訓練された役者でも、まったく同じ演戯を繰り返したりはしないものだ。
木火土金水と私との一期一会をありがたく受け入れようと思う。