婆娑羅な音楽生活

不満を感じながらもSDHCカードによる音楽生活を楽しんでいる。
999曲録音可能となると持っているCDやMDを片っ端から入れたくなる。とても全部は無理だ。そこである程度ゆるやかなセレクション原理を設けて入るだけ入れてみた。
およそ900曲入った。
これだけ入ると楽しい。再生モードにランダム再生があるのでたいていはジャンルもなにもなく婆娑羅な聴き方をしている。
「夢じゃない」(スピッツ)のあとに「スターダスト」(ナット・キングコール)は赦してもらえるだろう。だが、そのあとに「哀愁列車」(三橋美智也)では仰天されるかも知れない。三橋美智也はけっこう好きだ。民謡で鍛えた声の張りが心地好い。東京オリンピック前ののどかな日本の風景が浮かんでくる。そんな郷愁に浸っていると「チェロソナタC-Dur」(ベートーヴェン)が鳴る。三橋美智也に続いてベートーヴェンでは、クラシック通のひとから白い眼で見られそうだ。そのあとに「渚のバルコニー」(松田聖子)となるとなにをか言わんやであろう。
こういう混沌が好きだ。FMや有線のチャンネルを手当たり次第に動かしているようだ。
いろんな世界へ飛んで行く。今は「朝日のように爽やかに」(MJQ)のあと、「魔笛」のパパゲーノがひょうきんに歌っている。いろんな世界へワープする越境感覚が楽しい。
ただ今流行りの歌はひとつも入っていない。ついて行けてない。というか、聴いていて楽しく感じないのでついて行く気もない。音を楽しむのが音楽だ。楽しいと感じるものだけを聴いていたい。いきおい徹底的な懐古趣味を貫くことになる。
今日聴いていて一番どきっとしたのはバクトーク弦楽四重奏曲の何番の何楽章かも分らないフレーズが鳴ったときだ。不思議な感覚だった。そうMoon Walkを見たときのような感じだ。自分の居場所が一瞬分らなくなる。でも、そんな浮遊感覚も「ハートじかけのオレンジ」(大瀧詠一)によってテキーラの夢と消え、なまめかしい現実に戻る。
まるで人生のようである。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜




いつもつき合って下さりありがとうございます。
ランキングに参加しています。応援よろしくお願いします。
人気blogランキング(工芸部門)
にほんブログ村(ライフスタイル部門)


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜