狂草、風の如し
昨日は張旭の「無」字を紹介した。張旭の「無」は何度見ても新たな驚きと喜びがある。「無」についで筆の舞を堪能できるのが「波」字だ。「波」は仮名文字の「は」の元となった漢字だ。
まずは正統派の「波」から。
もう少し酔ってくるとこんな感じになる。
さらに酔いが回ると
こうなるとほとんど仮名文字の「は」である。
茶目っ気を出してこんな風に遊んだものもある。
でも、何と言っても圧巻はこれだろう。
この突っ張った足はどうだろう。運動前のストレッチをしているようでもあるし、歌舞伎役者が見得を切っているようでもある。
このような筆の舞を見るにつけ、古今集の序ではないが、「天地を動かし鬼神を感ぜしめ」るひとのわざにひれ伏したくなる。せめてその一万分の一でいいから我が身に賜れるものなら・・・。
では、おまけのクエスチョン。この文字は何でしょう。
ヒント、般若心経に7回登場する文字です。