張旭、恐るべし

徒然に張旭の般若心経を観察する。ネット上に心経の石碑の拓本があったので、重宝している。本来なら臨書がよいのだが、筆が引越の際どこかに紛れ込んで行方知れずだ。仕方なくじっと観察する。
暇にまかせてすべての文字を一枚づつの画像にした。般若心経には「無」字が21回使用されているが、張旭は「無無」とつながっているところは「無ゝ」と点ですませているため、実際には19回「無」字が現れる。恐るべしと書いたのはその19の「無」字がすべて別な書体で書かれているからだ。いくつか紹介しよう。
まずは端正な「無」だ。

石碑が心ない輩に破損されていて完全にその姿が見られないのが残念である。
つぎは少し崩した「無」だ。

筆の勢いが感じられて眼福無量だ。
さらに草体が進んだのがこれだ。

興が乗ってくるともっと遊び

こんな風になる。骨格は同じだが筆の速度が違う。
そして、最後にはほとんど舞の境地に至る。

左側、筆の入りがネットの画像では切れているのが残念だが、この自由奔放な運筆はどこから来るのだろうか。
まさに天才は流れる水の如しだ。

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