田に水が入る

工期が延びたのが思いのほか堪えているが、ものは考えようだ。はじめから12月に出来る予定だったと思えばすむことだ。そうでもしないと、何だかつっかい棒を外されてしまったようで心許なくて仕方がない。
何かしていれば気が紛れるかと工房へ行った。道の向うを見るとダビンチ氏が水を張った水田にトラクターを乗り入れ田植の準備をしている。
取りあえず乾燥させたこの辺りの土を人力スタンパーでドンスコやっているとひょいと知った顔が見えた。妓娃尼さんだ。8月は早すぎると思っていた、という。やっぱり私の見込が甘かったのだ。
自分を理詰めで説得するよりひとのことばは廻天の力をもつことを知った。
独りでは自分を無理矢理世間の基準に合わせることになるのだが、外からのことばはごく穏やかに、世間の常識を私に染みわたらせる。ひとのことばは納得の流れの向きをひっくり返してくれる。
その上、おすそ分けだと立派なメロンを戴いた。甘い果汁はますますこころに染みわたる。ありがたい。




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