頼みの赤土
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小貫入を生む赤土は今のところ二つだけある
ひとつは岐阜の赤土で確実に小貫入になるのだがちょっとだけ気に入らない
もうひとつは山房が乗っかっている地面の土だが、岐阜の土ほど確実に小貫入が出るかは自信が持てない
赤土と青土がある
だいぶ前に試験をした記憶があるのだが両者とも呈色は似ている(たぶん)
篩ってはたいた赤土がたっぷりあったのでまだ青土は実際に使ったことはない
さて、カオリンと土合わせをしようと赤土(赤久保と呼んでいる)の箱を開けてみると、もうほとんど残っていなかった
しまった!
箱の中をあちこち探すがこれが最後の一袋だった
あわてて水簸中の赤久保(これはもう2年くらい前から水簸している)を風呂敷に入れて吊るす
最近雨が多いのでいつ使えるようになるだろうか?
備えは大事なので赤久保の原土を金づちで叩いて水簸する
使えるようになるにはだいぶ先のことだが・・・
念のため青久保をちゃんと試験しておこう
備えあれば憂いなし
である
長時間徐冷をやってみた
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∴ん窯の小窯は炉壁が薄いので冷めやすい
時にそれが良い方向に働くこともあるのだが、こと井戸に関しては負の要素だ
そこで今回思い切って約20時間弱い炎で徐冷してみた
灯油バーナーのメーターを一定の時間ごとにすこしづつ絞ってゆく
最終的にはほとんどゼロ
でも意外なことになかなか温度は下がらない
小貫入は徐冷で生まれるという仮説を立ててこんな実験をしてみたのだが・・・
長徐冷とほぼ急冷の井戸を比べてみる
両方とも同じ土合わせ、ほぼ同じ釉、焼成条件も徐冷以外は同じ
今回の井戸
以前ほぼ急冷で出した井戸
仮説は駄説であった
急冷の方の貫入が見えにくいが、こちらの方が小貫入になっている
ということは
小貫入の条件は冷却速度以外だった
やはり土と釉か
嗚呼、もどかしや、もどかしや
必ず小貫入になる土合わせは見つけたのだが、色や肌が気に入らない
悩ましいや、悩ましや
今日のはいぼ
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さて、セミはどこからいのちの旅へと飛び立っていったのでしょう?
よく見ると(黄色いマル)あった!
この枝はカラスがときどきスズメに意地悪をするので、羽根がひっかかって降りてこられないようにしたもの
はいぼ(セミの幼虫)は地上から長い枝の先端まで這い上がり飛んで行った
ぬけがらは台風の大雨に打たれても落ちずにいる
別なところに去年のぬけがらがまだそのまま張り付いているから、かなりしっかり喰いついているようだ
手抜きがないところが素晴らしい!
午後から晴!
ようやく外干しができた
明日の日中は予定が入っているので、いよいよ日曜に井戸の窯焚きだ
∴今日の述懐
五蘊皆空
よく知っていることばだが、その心はまだ私には別な意味で空っぽだ
依無所得故
この「放てば手にみてり」の心も分らない
亡くなった伯母がよくこの世は空だと言っていたという
そういう境地にいつ辿りつけるのやら
久しぶりの雨
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雨
ひたすら雨
朝顔が雨につぶされている
かと思うと
突然の晴天
少しだけ涼しいからそれでよしとしよう!
井戸茶碗
試験ばかりしてもいられないので、これまで試験した中で反応の良かったいくつかの土合わせで作ってみた
お盆明けに焼けるか?
問題は焼きなのだが、このひと月いい結果が出ていないのが気になる
窯が劣化した?
気圧のせい?
お前のせい!
∴今日の述懐:
雨の日のけだるさを感じるようになったのはいつ頃からだろう
覚えているのは、宮崎駿監督が何かのインタビューでそう言ってから意識するようになったことだ
まったく、暗示にかかりやすいことこの上ない
気象病とかいう結構な名前が付いているらしい
いや、思い起こしてみると小学生の時、低気圧カプセルに入ったときちょこっとくらくらしたことがあるから私はそういう体質なのかもしれない
気圧の高低は相対的な尺度で、周囲との差異で決まるというから、あまり気に病むのもどうか・・・
それにしてもトマトがおいしい季節になった
トマト狩り
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今年は暑い!きっとトマトがおいしく育っているはず!
と
沼田白沢の宮田農園へ
ナビはどう設定を変えても高速を案内しない
むむむ?
渋滞らしい
あとで知ったのだが交通事故でしばらく通行止めになっていたらしい
というわけで昔スキーに行ったときに使った赤城山腹の抜け道をひたすら走る
途中で立ち寄った道の駅アグリームで焼きトウモロコシをほおばる
⇒なづの顔に注目 「早く食べたい!」と訴えているが、私はぜんぜん気づいていない
ようやくありつけて大満足
宮田農園に到着!
いつもに比べてやけにトマトの背が低い
と思ったら
この暑さで伸びすぎたので一度丈を摘めたそうだ
なづが採ったトマトが一番甘かった!
今年のトマトは甘い!
例年この時期だとまだ味が乗っていないことが多いのだが、8月10日でここまで甘いとはびっくり
∴
発見
徐冷しないと貫入が大きくなる!?