強風すさぶ
工房への途中、正面に昨夜の雪をかぶった赤城山がきれいに見えた。
雪山がこんなに近くに見えるとスキーに向っているような錯覚に陥る。
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現場では屋根材を大きなクレーンで移動させていた。
ただ、猛烈な突風が前触れなしに吹くので見ていてはらはらする。
職人さんたちはからだを張って作業していた。無事に済むことを祈るのみである。
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今日の仕事は∴ん窯切立湯呑作り。
なかなか進展しない。技術不足が歴然である。引上げは特に問題ないのだが、底の厚み調節がうまく行かない。
∴ん窯の切立はベタ高台で行こうと考えている。理想は弾いたまま、何一つ手を加えない状態で仕上げることだ。
まだ糸を入れる場所が分らない。理屈では指でしるしとなるくびれを付けてそこに糸を入れればよいはずだが、現実は理屈どおりには行かない。もう少しやってみよう。