窯焚き準備




葉月
私の生まれた月


さて、明日の窯に向けて生地ならしだ。ほぼ乾燥した器の削りバリを丸めたり、削りカスを取ったり、高台のがたつきをある程度修正したり、施釉前のお化粧だ。この段階を手抜きすると焼成後の検品落ちが増えることになるから気を遣う。

午後は5時間ほどあぶってもう少し生地を乾かし、その後、施釉、窯詰め。そして時間がゆるせば焼成前の捨てあぶり。
今回は新たな釉調合はないので少し助かる。




話は替るが、気持よく気軽に動き回れるひとと自分との落差に驚くことが多い。我が劇団の妓娃尼さんは実によく動き、また働く。東京との往復は毎週のこと。大阪も日帰りが普通という。サラリーマンの出張ならきっとそういう感覚なのだろうが……。出不精の私にはとても考えられない。考えただけでくらくらしてしまう。訓練校のある先生も雑誌で見たフランス料理が食べたい一心で八王子まで車で飛ばしてい行ったという。瀬戸から八王子はちょっとそこまでご飯を食べに、という距離ではないと思うのだが、その先生にとっては隣町なのだろう。私の知合いにも同類がいる。何年か前、長野で久しぶりの再会をしたとき、すぐそこに美味しい蕎麦屋があるから行こうという。どこ?と訊くと福井だという。その距離約300km。私は絶句するしかなかった。

人間とは面白いものだ。毎日飛行機で世界各国を飛び回っているひともいれば、植物のように一ヶ所に根を下ろしたかのように動こうとしないものもいる。そして、それが同じ一生なのだ。




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