方向が逆!?


私が人生で一番長くやってきたのは芝居の演出だ。学生時代から今まで46年間、仕事としてでも趣味としてでもなく……いうなれば作る喜びとして。やきものも似たようなものだ。還暦から今まで8年。これもまた仕事でも趣味でもなく、何かと言われても答えられない何かとして。

さて、今日言いたいのは履歴のことではない。芝居の演出には二つのタイプがある。ひとつはイメージ先行型。稽古する前にどういう舞台にするか予め決めてから取りかかるタイプ。映画監督はこのタイプが多い。一番有名なのは黒沢明だ。もうひとつは無一物型。何もない渾沌から出発して舞台を仕上げて行くタイプ。ピーター・ブルックがこのタイプだ。


この間、作りたいもののイメージが湧かないから云々と書いたが、考えてみたら私はそういう風にものつくりをする人間ではなかった。芝居の稽古はまづ役者に好きなようにやらせて、その中で面白いものを探して行く。私のは謂わば、なり行きまかせ、行き当たりばったり型。時には失敗の演技が一番よい舞台を作る材料になる。私はそういう風にしかものを作れないということに今さらながら気がついた。だからやきものも作りたいイメージが先にあるのではなく、取りあえず作ってみてそれから作りたいものを探すのが私のスタイルなのだ。


これは私にとって大発見だ。ちょっと気が楽になった。




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