音階と音色


茶盌のなかには音階と音色が眠っている。

音階は整然と並んだり、錯綜したりして諧調を紡ぎだす。だれもがそれをはっきりと掴まえることができる愉快なすがた形の運動だ。

やっかいなのは音色だ。ソノリテ、あるいは、声の肌理は形容詞でなぞらえるしかない捉えがたさをもっているが、形容したところで捉えたとは言えない。それどころか、形容詞で包んだせいで、却って、まったく別物に変容してしまうのだ。かといって、まったく存在しないものではない。

だから音色を伝えようとすると比喩や禅問答にならざるを得ない。

竺土大仙の心、東西密に相付す。
釈尊の教えは西から東へしっかりと伝わった)

ただ歴史的事実を述べただけのようでもあるが、さて、どのように伝わったのか?

そこに茶盌の風がしかと流れている。















炎の魔力
焚き火の郷愁



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