今日のシェイクスピアは『コリオレイナス』

マクベス』で、いわゆる四大悲劇を書き上げたシェイクスピアだが、その以後の作品には、『アントニークレオパトラ』を除いて、シェイクスピア劇に特有な香気が感じられなくなる。『コリオレイナス』も劇作家生命の衰退を感じさせる作品だ。主人公のコリオレイナスは、たしかに英雄的な面をもってはいるが、私たちをこころから心酔させる不思議な魅力とは縁遠い。傲慢な態度や、母親に対する常軌を逸した感情は、むしろ不愉快でさえある。しかし、肉親への愛と、個人を越えた共同体への忠誠が天秤にかけられ、ひとつぶの涙で肉親へ転ぶという終幕の構図には、緊密な連係を保っていた共同体の靱帯がゆるみ、都市では次第に、人間的なつながりが薄い社会が形成され、より個人に比重がかかりつつあったジェームズ朝社会の反映を見ることもできる。そういう意味できわめて現代的な問題を抱えた作品といえる。

ベートーヴェンコリオレイナスにちなんだ序曲「コリオラン序曲」を書いている



長くなるのでつづきは⇒シェイクスピア全作品解説
覚えておきたいシェイクスピアのことば⇒ジャンル別シェイクスピアの名台詞集



今日の窯出し
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飛び青磁の逆バージョン?



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